先週の新興国市場では株式が大幅に下落。MSCI新興市場指数の週間ベースの下げ率は2008年の金融危機時以来の大きさとなった。新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が成長軌道から外れ、中央銀行や政府の政策対応は不十分だとの懸念が広がった。ロシアやコロンビアなど産油国の通貨は、原油相場急落後に大幅安となった。
3月13日終了週の主なニュースは以下の通り。
ハイライト:
- 国際原油価格が1991年の湾岸戦争以降で最も大幅に下げた。サウジアラビアとロシアが生産引き上げを発表、シェア争いが激化した。国際エネルギー機関(IEA)は、新型コロナの影響で今年の世界石油需要が09年以来のマイナスになると 予想
- トランプ米大統領は欧州からの米国入国を向こう30日間、大幅に
制限すると表明
- 新型コロナはパンデミック(世界的な大流行)となったと世界保健機関(WHO)が 宣言
- 米連邦準備制度は米国債市場の「一時的な混乱」を緩和するため、市場に流動性を大量 供給した
- 中国人民銀行は一部の銀行に対する預金準備率引き下げを 求めた
資産別指数(ニューヨーク時間13日午後4時20分現在) | 週間 |
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MSCI新興市場指数 |
-11.8 % |
MSCI新興国通貨指数 | -1.7% |
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て国債指数(12日まで) | -2.9% |
アジア:
- バンコクやマニラ、ジャカルタの株式市場で サーキットブレーカーが発動。新興諸国は海外からの投資資金の流出を抑制するのに苦戦した
- 中国の習近平国家主席が新型コロナ感染拡大の中心地、湖北省武漢を 訪問したと、国営新華社通信が報道
- インドネシア政府は22兆9200億ルピア(約1700億円)規模の緊急財政 刺激策を発表した。新型コロナウイルスの影響から国内経済を守ることが目的
EMEA:
- 南アフリカ・ランドが 急落。リスク回避の流れに押された
- ポーランド政府は全国の学校の2週間休校を決定
- 世界原油市場の 主導権争いが激化。サウジアラビアは生産能力の増強を公約したほか、アラブ首長国連邦(UAE)が4月に最大限の生産を行う計画を明らかにした
中南米:
- ブラジル株と通貨が大幅安。 株式市場ではサーキットブレーカーが1週間で4回発動され、レアルは一時1ドル=5レアル台と対ドルで過去最安値を更新。新型コロナ不安に端を発した世界株安と国内の政治懸念に押された
- メキシコ中央銀行が為替ヘッジ契約入札による介入を実施-ペソ安受け
- アルゼンチンは外国法に準拠する債券最大688億ドル相当の再編を行う 方針を表明
今後発表のデータ |
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原題: EM Review: Flight From Risk Due to Virus Recalled Panic of 2008(抜粋)
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March 16, 2020 at 03:53AM
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【先週の新興国市場】リスク回避で株は08年金融危機時以来の大幅安 - ブルームバーグ
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