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NY市場サマリー(12日)米株は反発、ドル上昇 - ロイター (Reuters Japan)

[12日 ロイター] - <為替> 前日に急落した米株価が反発したことを受け、ドルが安全通貨とされる円とスイスフランに対して上昇した。

前日の米株式市場は、新型コロナウイルスの感染第2波を巡る懸念再燃を受け主要3指数が5%超下落し、3月中旬以来の大幅な下げとなった。この日は反発したことで、ドルは対円で5営業日ぶりに上昇。ウエスタン・ビジネス・ソリューションズ(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は、「ドル弱気派が後退した」と述べた。

来週は欧州連合(EU)復興基金を巡る協議や、英国のEU離脱交渉、イングランド銀行(英中央銀行)などの金融政策会合のほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の半期に一度の議会証言などイベントが目白押し。マニンボ氏は、FRBは今週発表した経済見通しで慎重な見方を示したが、パウエル議長の議会証言が予定される来週もFRBの慎重姿勢が注目されているとの見方を示した。

終盤の取引でドルは対円JPY=EBSで0.6%高の107.455円。ただ、週間ベースでは3月下旬以来最大の下げを記録した。

ドルは対スイスフランCHF=EBSで1.2%高の0.9551フラン。ユーロは対ドルEUR=EBSで0.6%安の1.1228ドル。10日には3カ月ぶり高値となる1.1422ドルを付けていた。

主要6通貨に対するドル指数=USDは0.5%高の97.33。一時は1週間ぶり高値を付けた。

英ポンドは対ドルGBP=D3で0.9%安の1.2487ドル。ユーロは対英ポンドEURGBP=D3で0.2%高の89.92ペンス。英国立統計局(ONS)が発表した4月の国内総生産(GDP)は前月比20.4%減少し、過去最大の落ち込みとなった。

この日発表の5月の輸出入物価などの米経済指標はドル相場に大きな影響を及ぼさなかった。

<債券> 国債利回りが上昇。前日に急落した株価がこの日は戻したことを受け、国債に売りが出た。

10年債利回りUS10YT=RRは3.9ベーシスポイント(bp)上昇の0.6919%。

ドイツ銀プライベート・ウェルス・マネジメント(ニューヨーク)のマネジングディレクター、ゲイリー・ポラック氏は「投資家は株式市場の楽観論と債券市場の悲観論の間で揺れている」とした上で、債券相場は上下に振れているが、振れ幅はそれほど大きくないと述べた。

エバーコアISIの調査アナリスト、スタン・シプリー氏は、新型コロナウイルスの収束や経済再開の進展を巡る思惑から、10年債利回りは長期的に大幅に上昇する可能性があると予想。現在の状況が継続し、米連邦準備理事会(FRB)の政策やガイダンスに変更がない限り、利回りは年末までに1.25%を付ける可能性があるが、FRBは景気が確実に回復するため低金利政策を継続する見込みとした。

2年債利回りUS2YT=RRは1bp高の0.189%。2年債と10年債の利回り格差US2US10=TWEBは約3bp拡大し50.10bp。先週末は好調な雇用統計を受け72bpまで拡大していた。

ニューヨーク連銀は11日、市場環境が「大幅に改善」したことを理由に、翌日物レポオペに適用する最低金利を小幅に引き上げると発表した。

<株式> 反発。前日の大幅安を受け安値広いの買いが広がった。しかし、主要株価3指数は週足で3月以来の大幅な値下がりとなった。

S&P総合500.SPXは200日移動平均を上抜けて取引を終了。終日値動きの激しい展開となり、一時約3%上昇した後、約0.6%安となる場面もあった。

S&Pの11主要セクターでは金融.SPSYと情報技術.SPLRCTの上昇が目立った。

USバンク・ウェルス・マネジメントのシニア投資ストラテジスト、ロブ・ハウォース氏は「今週記録した大幅な落ち込みを一部取り戻す動きとなった」と指摘した。

米連邦準備理事会(FRB)が今週開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で米景気の回復には時間がかかるとの認識を示し、新型コロナウイルス流行の第2波を巡る懸念が再燃する中、米景気の早期回復期待は後退し、主要3指数は前日約6%急落した。

週足ではダウ平均.DJIが5.6%、S&Pが4.8%、ナスダック総合.IXICが2.3%それぞれ下落し、3月20日終了週以来の大幅な下げ率を記録した。

投資家の不安心理を映すボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)は低下。しかし、週間では3月13日終了週以来の大幅な上昇となった。

個別銘柄ではソフトウエア大手アドビ(ADBE.O)が4.9%高。クラウドソフトへの需要が好調で、四半期利益が市場予想を上回った。

加スポーツ衣料小売ルル・レモン(LULU.O)は3.8%安。新型コロナに伴う店舗の休業で、四半期業績が予想を下回った。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.14対1の比率で上回った。ナスダックでも2.98対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約130億8000万株。直近20営業日の平均は約129億株。

<金先物> 新型コロナウイルスの感染「第2波」や景気回復の遅れに対する懸念が根強い中、小反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比2.50ドル(0.14%)安の1オンス=1737.30ドル。週間ベースでは3.23%高。

米ミシガン大学がこの日朝方発表した調査によると、6月の消費者景況感指数は78.9と、前月の72.3から上昇。市場予想の75.0も上回った。これを受け、安全資産とされる金の需要は減退。堅調に推移していた金相場は下値を切り下げ、マイナス圏に沈んだ。

ただ、米国では新型コロナの感染拡大で停滞した経済活動の再開や、黒人暴行死への抗議デモ活発化で、感染第2波への懸念が高まっている。また、連邦準備制度理事会(FRB)は今週開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、事実上のゼロ金利と量的緩和の維持を決定しており、金相場の下値を支えている。

金塊現物相場は午後2時33分現在、1.515ドル高の1731.010ドル。

<米原油先物> 新型コロナウイルス感染拡大「第2波」への懸念が続く中、小幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値(終値に相当)は前日比0.08ドル(0.2%)安の1バレル=36.26ドルとなった。8月物は0.06ドル安の36.51ドルだった。

米国の新型コロナ感染者が200万人の節目を突破したほか、経済活動を再開させた一部の州で患者数が増加に転じたことなどを受け、市場では感染拡大「第2波」による原油需要低迷への懸念が台頭。前日の7月物は8.2%安と大きく下げた。この日も引き続き警戒感が漂う中、安値拾いの買いも入り、売り買いが交錯した。

また、米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが公表した1週間の国内石油掘削リグ稼働数は前週比7基減の199基となり、米メディアによると、2009年6月以来初めて200基を割り込んだ。需給の引き締まりへの期待からWTIは終盤に下げ幅を削った。

ドル/円 NY終値 107.34/107.37 JPY21H=

始値 107.42 JPY=

高値 107.52

安値 107.22

ユーロ/ドル NY終値 1.1254/1.1258 EUR21H=

始値 1.1301 EUR=

高値 1.1325

安値 1.1213

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 94*29.00 1.4608% US30YT=RR

前営業日終値 96*09.00 1.4030%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*06.00 0.7100% US10YT=RR

前営業日終値 99*23.50 0.6530%

5年債(指標銘柄) 17時04分 99*19.00 0.3327% US5YT=RR

前営業日終値 99*23.75 0.3020%

2年債(指標銘柄) 16時05分 99*27.63 0.1949% US2YT=RR

前営業日終値 99*28.63 0.1790%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 25605.54 +477.37 +1.90 .DJI

前営業日終値 25128.17

ナスダック総合 9588.81 +96.08 +1.01 .IXIC

前営業日終値 9492.73

S&P総合500種 3041.31 +39.21 +1.31 .SPX

前営業日終値 3002.10

COMEX金 8月限 1737.3 ‐2.5 GCv1<0#GC:>

前営業日終値 1739.8

COMEX銀 7月限 1748.2 ‐40.7 SIv1<0#SI:>

前営業日終値 1788.9

北海ブレント 8月限 38.73 +0.18 LCOc1<0#LCO:>

前営業日終値 38.55

米WTI先物 7月限 36.26 ‐0.08 CLc1<0#CL:>

前営業日終値 36.34

CRB商品指数 134.3208 ‐0.5786 .TRCCRB

前営業日終値 134.8994

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