市場関係者は先週の相場急落について、単なる一過性のものだったのか、何かより不吉な前兆だったのかを読み解こうとしている。
11日に大きく下げたリスク資産が 12日に落ち着きを取り戻したのを受け、強気派は安堵(あんど)しているようだ。ウェルズ・ファーゴやINGグループは週末、相場の下落は一時的なものにとどまるとの見方を示した。ただ先週は、6月初めの相場の勢いが続かない可能性を示す証拠が増えた。
米連邦準備制度理事会(FRB)による景気低迷長期化への警告と新型コロナウイルス感染第2波への懸念は11日に、ドルの急伸、債券利回りの低下、米国株のここ12週での最大の下げを引き起こし、投資家の不安心理を映すVIX指数は4月23日以来の高水準となった。
相場見通しに関する市場関係者コメントを以下にまとめた。
◎INGグループのフランチェスコ・ペソル氏とペトル・クルパタ氏(ロンドン在勤)
- 新型コロナの感染再燃懸念は、上昇が続いてきた株式市場で積極的な利益確定売りの動機を提供した
- 米国での感染第2波に関する報道は一時的に投資家心理を揺さぶるかもしれないが、リスク資産は再び回復力を発揮し、FRBの緩和政策を頼りに、世界経済の活動再開に後押しされていくのではないか
◎ドバイ商業銀行(CBD)の投資責任者、ディーパック・メーラ氏
- 新型コロナ第2波は非常に心配だ。パウエルFRB議長も景気回復について懸念を示した。われわれは極度に不確実な時代にある。これほどの不確実性は今まで見たことがない
- 株式への資産配分に関する顧客との話し合いは非常に簡単で、リスク選好に関するマンデートを超えた株式市場への投資はできないというものだ
◎ウェルズ・ファーゴのニック・ベネンブローク氏、ブレンダン・マケナ氏、ジェン・リシス氏
- チームは、向こう1年ほどは一段のドル安を見込んでいる。特に、ユーロとカナダ・ドル、多くの資源国通貨と新興国通貨によりポジティブな見方をしている
- 第2四半期の国内総生産(GDP)の落ち込みは依然として深刻になる可能性があるとしても、われわれは世界経済の最悪期は終わったと考えており、金融市場の混乱は限定的なものになるはずだ
原題: June’s First Dose of Reality Has Markets Searching for Signposts(抜粋)
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June 15, 2020 at 08:47AM
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先週の相場急落、一過性の動きか不吉な前兆か-市場関係者の見方 - ブルームバーグ
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