【先週の新興国市場】株４年ぶり大幅高、コロナ感染拡大収束へ期待感 - ブルームバーグ

先週の新興国市場では、株式が週間で４年ぶりの大幅高となった。新型コロナウイルス感染の中心地の一部で死者数の増加ペースが鈍化する兆しが表れ、米国株が急伸し強気相場入りしたことに追随した。米連邦準備制度が２兆3000億ドル（約250兆円）規模の追加支援策を発表し、イースター（復活祭）の連休を前にリスク選好がさらに強まった。

　　９日までの主なニュースは以下の通り。10日は多くの市場がイースターのため休場。

ハイライト：

• 石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）と非ＯＰＥＣ主要産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」は 減産を５月１日から６月末まで２カ月間行うことで合意した
• 新型コロナ感染症（ＣＯＶＩＤ１９）による米国の死者数は従来予想を大きく下回る６万人にとどまる可能性があると、米国立アレルギー感染症研究所（ＮＩＡＩＤ）のアンソニー・ ファウチ所長は述べた。予想される死者数は「数字は下方向に向かうだろう。10万－20万人というよりは、むしろ６万人といった数字に近そうだ」と話した
  • 米労働省が９日発表した先週の新規 失業保険申請件数は661万件と、３週連続で桁外れの高水準となった。３週間の合計は約1680万件
  • ペロシ米下院議長は民主党議員との非公開の電話会議で、新型コロナに対応する新たな景気対策法案の規模は１兆ドル以上になるだろうと述べた
  • 連邦準備制度は９日、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）に対応した経済支援策として、新たに最大 ２兆3000億ドルを供給する一連の措置を発表した。金融市場で最も打撃を受けている高リスク分野への支援も約束
  • トランプ米大統領は同盟国などからの反発を受け、ＣＯＶＩＤ１９対策に必要な医療用マスクを含む防護具の 輸出制限を緩和した
• 新型コロナのパンデミックの影響で、世界経済は今後２年間で日本の年間の国内総生産（ＧＤＰ）にほぼ匹敵する ５兆ドルを上回る規模の成長を奪われることになりそうだ

資産別指数（ニューヨーク時間９日午後４時20分現在）	週間
ＭＳＣＩ新興市場指数	+6.7%
ＭＳＣＩ新興国通貨指数	+1.2%
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て国債指数(８日まで)	+1.1%

アジア：

• 韓国、フィリピン、インドネシアの各株式市場はアジア・太平洋地域で最初に 強気相場入りした。ウイルス感染中心地の一部で死者の増加ペースが鈍化し、センチメントが改善。数週間前に付けた安値から20％余り戻した
• 世界３位の石油消費国、 インドの石油需要が最大70％減少した。同国の石油精製業界関係者が明らかにした。政府が新型コロナ感染拡大を封じ込めるため全土封鎖に踏み切ったためだ

ＥＭＥＡ：

• カタールはユーロ債市場で100億ドルを調達。約450億ドルの応札があった。 アブダビも70億ドル、インドネシアは43億ドルをそれぞれ調達
• ハンガリー中銀は新型コロナの悪影響に対抗するため２本柱の政策を導入。政府債の買い入れを発表する一方、毎週の流動性オペを通じて銀行間金利を高めに誘導できるようにする措置も講じた

中南米：

• ブラジルの マンデッタ保健相は現職にとどまる意向を示した。国民にソーシャルディスタンシング（社会的距離）措置や自主的な隔離など世界保健機関（ＷＨＯ）のガイドラインに従うよう奨励しているため、それに反対するボルソナロ大統領から圧力を受けている
• アルゼンチンは、自国の法律に基づき発行したドル建て債券でデフォルト（債務不履行）を計画している。債務の支払いを年末まで先送りする。自国の法律に基づき発行した債券の扱いを、国際法に基づく債務と区別していることが鮮明になった

今後発表のデータ：
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原題：EM Review: Stocks Posted Best Rally in Four Years on Virus Hopes（抜粋）

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April 13, 2020 at 04:09AM
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